Custom Build

カスタムビルド

ご納艇までの流れ

1.

思いたったその日から納艇まで

長年付き合ってきた愛艇から、サイズアップと最新の機能に惹かれて、ふと買い替えを思い立った、 どんな船にしようか自分に取って良いか、雑誌やカタログで研究ネットで情報集めメーカーの試乗会にも行ってきた。 魅力のある気に入ったモデルもあったけど、いまいちお仕着せの雰囲気があり、私は踏ん切りがつかなかった。 自分の夢とこだわりを通すには、大勢の人に販売することを目的として設計される量産モデルではやはり限界があるのかも。。。そんな時にカスタムビルドの話を聞いた。

自分のこだわりを生かした、世界に1艇だけのカスタムビルドをと唄っているポートサイドマリンを訪ねて相談をしてみた。
夢とこだわり、どんな船を造りたいか担当者に相談する。 今までどの様なクルーザーに乗ってきたのかどの様な遊び方が希望なのか、これからはどんなイメージでマリンライフを考えているのか聞かれ、そんな雑談の中から自分のイメージが見えてきた感じがした。

そうすると担当者は過去にカスタムビルドで建造した船やPRESIDENT YACHTのベースプランになるモデルの資料を用意してくれました。 これらをもとにプランニングの開始、艇の大きさスピードはどの位か、使い勝手にあったレイアウトは、そして自分のマリンライフを表現するデザインを考えなくてはならない事が山積みと言う事に気づいた、でもそれが大いなる楽しみだとも感じた。 船を造っていく、今まで考えたことのない魅力にはまってしまう。
エンジン、発電機など多くの装備品もプレジデント社の担当エンジニアの意見も聞き決定。 そしたら、インテリアのレイアウトの検討、夢に描いた自分だけのクルーザー、遊びに来た友人の驚く顔、そんな事を思い描きながら決めていきます。

2.

細部の煮詰め

レイアウトを決定する前にもう一度検討。 どれ位の航続距離を設定するかにより、燃料タンクの容量を決める。搭載する航海計器の選定、メインサロンには大型のプラズマTVとホームシアターが欲しい!ワイン好きな仲間にはワインクーラーも用意したい。これらの電気製品に余裕を持って対応できる発電機は?こんなの計算してたら大変だ。

でも自分は思い描いた事を担当エンジニアに伝えればOK!彼等が今までの建造経験からすぐに割り出してくれる。自分のこだわりははっきり伝え、面倒な事はお任せで。これもカスタムビルドの醍醐味。基本的レイアウトと装備品が決定したら、いよいよベースになるハルと外観デザインの打ち合わせです。 自分が思い描いたイメージをデザイナーとスケッチを描いたりCADで細部を煮詰める。そして船の性能上に考慮する所や、建造上に予測される問題点等いろいろな角度から真剣に打ち合わせ。

船体の強度、搭載エンジンの出力での走行データ、波浪に対する各ウィンドウの強度等などが外観のデザインと同時に計算されて行きました。 もうここはプロの世界、長年の経験を誇る彼らに任せます。

3.

自分の思いれを

こう言う雰囲気で過ごしたい。居心地の良いインテリアを表現するにはどんな木材にしようかと考える。チーク、マホガニーはどうだろぅ。チェリーやメープルも捨てがたいなぁ。 ソファーの素材は本皮が良い。でも床材やカーペット・カーテンの色合いも一緒に考えて、全体でコーディネイトしなくては。
明日工場で素材と各サンプルを並べて皆で相談をしよう。

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4.

モールドの作成

夢を形にした世界で1艇だけの自分のクルーザーの建造がいよいよ開始されます。 建造していく各パーツ、船体のモールドの1番内側に離型剤を塗りゲルコート塗装を行う、そこに計算された、ガラス繊維やコアーセルPVCフォームなどの最新の素材を重ねて積層して行く。プレジデント社では熟練した職人の手作業と最新式のバキューム工法方式で建造していきます。 そしてエンジンや燃料タンク、発電機などを搭載する箇所にエンジンベッド、ストリンガーなどの強度材も積層しておきます。 そして十分乾燥させてモールドから離型させます。

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5.

船体の製作

納得のデザインとレイアウトが決まったら、船体のボディー造りに一番重要なモールドの製作に入りますと担当者から説明されました。 モールド製作の始めに、美しい船体を造るために匠の技を持つ木工職人が、設計された型材をもとにまず木製のモップアップを造ります。その後、作成したモップアップを基にガラス繊維やプラスチックパテ等で微妙な曲線を表現して行き、美しいラインを描くオス型モデルを完成させます。 そして生産ライン用のメス型モールドを作った後、私の船の船体の建造に入るとの事です。

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6.

エンジンを始めとした各装備品の取付け

エンジンルームや各ルームの間仕切りの為のバルクヘッドの積層を行いながら、エンジン等の大型装備品の取付け作業が始まります。もう船内にはエンジンの他にも燃料タンクの設置工事、電気機器の取付け工事、配管配線の取付け工事、もう大勢のエンジニアの作業が進みだしその手際の良さをオーナーである私はただただ見とれるばかりです。

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7.

インテリアデザインの決定、キャビン調度品の選択

作業が進んでくるとインテリアデザインの打ち合わせを、プレジデント社のインテリアコーディネーターや各調度品メーカーの担当社と始めなければなりません。自分のこだわりを生かす細部のマテリアルやギャレーカウンターの材質や色。ベッドカバー生地の選択。素材のサンプルを見たり、現物の調度品と重ねてみたり大変な仕事になってしまうけどこんなに楽しいこともありません。自分のこだわりが少しずつ形になってくると完成した姿が目に浮かんできます。

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8.

カップリングから内装工事に

船体にエンジン、燃料タンクの設置等の工事が終了すると、この船体に上甲板やハウスなどのユニットを接合します。これがカップリングです。いよいよクルーザーとして形になり、海に浮かぶ姿が想像されます。 そして内装工事の為に木工大工のグループが入り、設計されたレイアウトの通りに天井材から壁材まで、そして各種の木製キャビネットが取り付けられていきます。 正に注文住宅の建築に立ち会っている様な雰囲気です。

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9.

インテリアの塗装仕上げから細部の完成

見事なまでの木工作業が終わると内装の塗装工事に入ります。作業中の温度管理とゴミ等が飛ばない様に念入りな養生作業を行います。芸術的なまでの仕上げを誇る塗装技術者しか船内に入らず、私が選んだ10回塗り艶出しピアノフィニュシュで仕上げます。 そして塗装セクションで完成した、各部のドアーやキャビネットを取り付けて、専門業者にて製造したソファーやクロス類の取り付けを行います。

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10.

ロアースティションや各種機器のセッティング

インテリアの作業が終了すると運転席のエンジンメーターや決定していた航海計器の取り付け、TVやオーディオビジュアル、ギャレー用品など各機器が取り付けられて行きます。 いよいよ完成も近づいてきました。 次週には検査の為にテストプ-ルに進水、ドキドキして仕事が手に付かない。

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11.

テストプールにて

今まで思い悩み、そして楽しんできた自分の思いを入れた船が目の前のテストプールに浮かんでいます。その周りを大勢のエンジニヤ、関連の業者が作業を行っており、チーフエンジニアは大きな声で陣頭指揮を行っています。 エンジンメーカー、発電機、エアコンなど取付けたメーカーの担当エンジニアが各機器を始動させて正常に作動しているか点検やテストを行っています。各エンジニアからOKのサインが出るといよいよ走行テストです。 ついに走ります。

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12.

完成そして走行テスト

テストプールでの各種テストが合格すると、マイクルーザーは海上に移動して実際の走行テストを行います。内容的には日本の海運局が行う海上公試走行検査とほぼ同じ内容で行うそうです。 そして検査中も各エンジニアはエンジンルームに入って異常が無いか、各セクションで走行中の点検検査を行います。異常なし!との掛け声が聞こえました。正直ほっとした瞬間。ポートサイドの面々も同様に感じている様子。 明日はプレジデント社がお祝いの進水式を企画してくれているとの事。走行試験でかかった潮を落とし、シャンプークリーニングをしてから飾りつけしてくれるようです。

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13.

進水式そして横浜へ

綺麗に飾り付けられたマイクルーザーが強い日差しを浴びて輝いています。 少し照れくさそう。。プレジデントの多くのスタッフに祝福されて私も感激です。 家内と一緒に航海の無事を祈り、恒例のシャンペンを艇体にかけてやります。 プレジデントの社長、エンジニア、大工さん、事務員さん皆が祝福してくれています。皆さんありがとう。 そしてクルーや仲間が首を長くして待って居る横浜へ!